なつこのはこ(創作のはこ)

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ショート・ショート

「大事な日」その2

  (昨日のつづき)

 翌日、学校帰りに美咲と菜々子の3人で、マックへ寄った。
 合格発表までは、試験が終わってほっと息をつきたいような、結果がわからずじりじりするような、そんな数日間だけれど。
 でも、恋も、おしゃれも、ようやく解禁。
 どんな服を着ていこうか、春の新色コスメはどれがいいか、そんな話しで盛り上がる。
 一足先に、第一志望へ合格している菜々子が、興味津々、身を乗り出して聞いてきた。
「で? 彼、いたの?」
 私は、無言で頷いた。顔、にやけてるかも。
「良かったじゃない。今度会ったら、絶対声をかけなきゃ駄目よ」
 そんなこと言われても、声なんてかけられない。
 でも、もし、これが最後だったら? あの大学へは行かなくて、どの大学へ行ったのかもわからなくて、そのまま会えなくなったら?
 菜々子にはそう言われたけれど、何故だろう。必ず、また会えるような気がしていた。たとえ、別々の大学へ行くことになったとしても。


 大学には、無事合格していた。私も美咲も。
 そして、彼も。
 美咲が、受験番号を調べておいてくれたから、こっそりと2人で彼の合格をお祝いした。
 でも、合格発表の日には、会えなかった。
 菜々子の、次に会ったら、という言葉が頭に甦る。
 だから、入学式で、彼の姿をみつけた時は、本当に嬉しかった。声をかける暇もなく、姿を見失ってしまったけれど。
 良かった。
 これで、同じ大学へ通える。


 私の髪についた、桜の花びらを取とうとしてくれた彼。
 桜のお蔭で、彼と話しをすることができた。
「俺、さ。Y予備校へ通ってたんだ。夏期と冬期」
 それって…。

                  【完】(テーマ:三部作/その3)




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