なつこのはこ(創作のはこ)

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「昔々のお話」

昔々のお話・4「結界に守られた郷」その4

  昔々のお話・4「結界に守られた郷」その1

(昨日のつづき)

 予想通り、チィことナウラは、カヤの弁明を聞こうとはしなかった。
 それどころか、顔を見ると、大っ嫌いっと叫んで、逃げ回るようになったのだ。
 それは、実に10年近くも続いたのである。
 言い続けるナウラもナウラだが、言わせるカヤもカヤである。今ではもう、郷の者たちも慣れっこになってしまい、声が聞こえない日は病気なのではないかと思ってしまう程だった。
 今日も、郷にナウラの声が響き渡る。
「あんたなんて大っ嫌いっ」
 けれど、ナウラは気付いていない。強い念を受け取ってしまう郷の者たちにとって、これは大好きだと言っているのと同じことなのだと。
「いつまであれ、言ってるのかしら」
 呆れたように、カルラは2人を見ている。ツユチカは、可笑しそうに答えた。
「いいんじゃないか? きっとカヤは言われるたびに、とても嬉しいんだと思うよ」
 意地っ張りなナウラは、気持ちが通じ合ってしまえば、好きだなどと言うことはないだろう。それがわかっているから、カヤも言わせておくのだ。
「大っ嫌いっ」
 2人の姿をみつめて、ツユチカは今日も楽しげに微笑むのだった。


【次のお話をお楽しみに】



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